今日は親族の通夜に行ってきた。といってもその人と会った覚えはなく、話したことは一度もない。かなり近くに住んでいたはずなのに、全く印象がなかった。
小さい頃遊んだ子が立派な大人になっていたり、その人の甥っ子さんが小さい頃の彼にそっくりだったりして、深く感動させられた。親族との会話になると僕はどうも苦手で、お前仕事してんのかと聞かれるので大分都合が悪い。パソコンの仕事といっておけば間違いないだろうけれど、午後イチで帰ってきているわけでイマイチ信用がない。作家といっても信じてもらえないし実績もないので結局なにやってんだと呆れられてしまうのだ。といっても僕のような道を歩む人は大体そんなものなのかもしれない。
それからは親族席で参列者が焼香するたびに頭を下げていたが、いささか疲労がたまった。疲労困憊というほどではなかったけれど、体力精神力の衰えを感じらせられた。参列者の数からして、故人は相当慕われていた方だったようだ。趣味も多かったようで、納棺の際にユニフォームや趣味の道具が入れられていた。綺麗な姿だったことが印象に残っている。
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去年刊行された「精神医療の現実」という本を読んだ。なかなか面白い本で、投薬治療に対してかなり否定的な内容になっていた。特に離脱症状について詳しく書かれていたのが興味深かった。
離脱症状というのは飲んでいた薬を止めた際に出てくる反動のことで、正直凄まじいものがある。
僕も最近薬を半分に減らした時に、まともに眠ることができなくなってしまって大きく体調を崩した。何日か我慢してみたが、とても耐えられず風邪までひいたので結局、薬を元に戻してしまった。
実をいうと僕は去年、飲んでいた薬の多くを減らすことに成功していた。元々大した量を飲んでいなかったのだけど、徐々に減らしていった結果、頭の回転は速くなり、持病になっていた突発的な不調も緩和の兆しがみえた。クランチノベルス新人賞で忙しかった六月頃には相当な改善がみられていた。
僕はあの時期、薬を減らしていなかったら、多分賞はとれなかったと思っている。それくらい薬というものは強いものなのだと身をもって知ることになった。
「精神医療の現実」では闇雲に投薬治療ばかりする医者による多くの「悪行」が書かれている。安易な治療によって多くの患者が苦しみ喘いでいる、という内容だった。元々治療する必要のなかった人まで、薬を飲んでしまったがために副作用や離脱症状に苦しんでいる、とも書かれていた。一時期「うつは心の風邪」みたいなコピーが流行ったけれど、風邪と一緒くたにされちゃたまらない、という気はする。僕も「お菓子みたいな成分で作られた薬で治っちゃうこともある」だの「お前、虫歯治さないのと一緒だよ」だのいわれて説得されたことがあった。その無知で無責任な言葉を思い出すたびにやるせない気分にさせられる。(仕方ないんだけどね)
僕は病気というものは確実に存在するとわかっているし、自分も確実におかしくなっていたという自覚はある。精神医療を否定する気はないし周りの人が本に紹介されている内容があてはまるという感覚もなかった。ただ思い当たる節もあるのだ。
以前かかっていた医師に僕が突発的な不調で苦しんでいることを伝えたところ、その医師は薬を増やそうとした。僕はそれはやめてくださいと断ったけれど、あれはなんだったのだろうか。なにしろ「薬を減らした」ことである程度は改善したのだ。極端に言ってしまえば、ヤブ医者だったのだろう。
僕の見立てだとこの本の考えの多くはおそらく正しい。ただ鵜呑みにしてはいけない。本が間違っているからではなく、精神病というものがあまりにも複雑な要因からなっていて、必ず治ると断言できる治療がないからだ。ただ複雑で確実な方法がないからこそ、闇が生まれる、という認識は持っておきたい。

ボーイズ・オン・ザ・ランという映画を観たことを何件か前の記事で書いたけれど、実際のところ良い映画である。面白いと書かなかったものの、それは自分の過去と似たものをみせられるという意味で非常に痛めつけられたからだ。なにか物事に出会ったとき、適切な対応どころか最悪の行動をして最悪の結果をもたらしてしまう主人公のことが僕はとてもよくわかる。
なぜなら自分の積み上げてきた過去がそういうものだからだ。新たにプラスの方向に積み上げていくのは大変なことである。
物語では終始、今に至る自分を引きずりながら彼は戦い、そして作品のタイトル通りに走りはじめる。結末は完全にバッドエンドなのに、一方で希望に満ちているではないか。
何日か考えたけれど、僕はこの映画好きになれそうである。でももう二度と観たくない。

寝る間も惜しんで勉強、みたいな話を聞くと基本的に布団で休んでばかりの自分がもどかしくなる。ただ休まずに無理にやろうとすると体調を崩して余計能率が悪くなる。少なくともそういう恐れを持っているので、なかなか思うようにいかない。薬を減らしたことで去年の今頃より頭の回転は速くなったはずなのだけど、できればもう少し活発に動きたい。

どうも知らぬ間に疲労が蓄積しているらしく、ここのところ帰ってから三時間以上寝てしまう。そうなるといろいろやる時間が減ってしまうのだけど、やはり寝た後は頭が冴える。今後はもう少し上手く時間を使えるよう、休み方にも気を付けようと思う。

ボーイズ・オン・ザ・ランという映画を観た。凄まじい話だった。たまりにたまったフラストレーションが最後まで解消されず、しかもそれを狙ってやっているようだった。面白かったとはいえないけれど、確かな力を感じた。

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